元来、根が楽天的なイタリア人消費者の反応は、『おいしいものは死んでも食べ続けるさ』とか『私はもともとパッツァ(クレイジー)だから、平気よ』などと強気な人が多い。だが、「狂牛病の犠牲者、最終的には二〇万人以上か 」などというニュースが流れる中、牛肉を口にするにはよほどの勇気が必要だ。国内消費が四〇%以上も落ち込んでいることや、精肉店のおやじさんの暗い表情を見ると事態の深刻さがうかがわれる。広場で焼肉を無料でふるまうなど懸命の努力を重ねている牛肉業界だが、追い討ちをかけるように世界的に大流行し始めた口蹄疫とのダブルパンチで先行きは暗いようだ。 さて、そんな中、活気付いているのが牛肉以外の精肉市場。食の国のイタリアだけあって、以前から豚、鶏はもちろん、ウサギ、馬、七蔓鳥なども食卓ではお馴染みだが、ここに来てその消費裏がグンと伸びている。特に注目はダチョウ。見た目も味も牛肉に似ていて、栄養価も高い。肉だけでなく皮はバッグや靴になるし、羽は服飾やインテリアに、タマゴの殻は装飾品として利用できるところも人気なのである。 最後に、簡単でおいしい我が家のおすすめレシピをご紹介しよう。
【 ダチョウのサフラン風味 】
1 ダチョウのモモ薄切り肉三〇〇gに塩、こしょうをして小麦粉をまぶし、バター大さじ1とサラダ油大さじ2をひいたフライパンで焼き色をつける 2 大さじ3杯の水にサフラン少々を加え、数秒間沸騰させる。 3 肉を取り出したフライパンの中に、2を加え、よくかき混ぜながら沸騰させる。 4 再び肉を加え、ソースにとろみがついたらできあがり。バターライス、茹でジャガイモなどシンプルな付けあわせと一緒に熱いうちにどうぞ。
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